民泊ビジネスの新たな動きと可能性!大手企業の参入と新サービス登場【引越し大全】
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民泊ビジネスの新たな動きと可能性!大手企業の参入と新サービス登場

[公開日]2017/09/19 [最終更新日]2017/11/14 ,



「民泊」は増加を続ける外国人旅行者と空き家・空き室問題に対する起死回生策として期待されています。

そのため、さまざまな業界のプレーヤーがビジネスチャンスとして参入し、なかには、これまで民泊とは縁のなかった大手企業が民泊関連事業者と提携し、新会社を設立するケースもあります。

また、小規模のプレーヤーが民泊運営の問題点について、ピンポイントでの解決策となるサービスの提供やツールの販売を始め、話題になっているものも出てきました。

そこで、実際に動きのある民泊関連の胎動を紹介し、今後の拡大の可能性についても触れていきます。

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大手企業の参入

楽天とLIFULL、共同で新会社を設立

2017年6月、両社は「楽天LIFULL STAY株式会社」を設立し、民泊ホストとゲストを結び付ける、新たなシェアリングエコノミー・サービスの展開に着手しました。

これは、インターネットを介して使われていない資産を有効活用し、旅行者にはそれぞれのニーズに合った宿泊施設の選択肢を提供する、宿泊仲介サービスです。

楽天の9,000万人の顧客基盤と、LIFULLの800万件の不動産情報を活用した、新たなプラットフォームの構築により、国内外からの様々な民泊需要に応えていくものです。 

みずほ銀行がAirbnbと連携

2017年7月、今や民泊事業の牽引役ともいえる世界最大の仲介サイトAirbnbが、みずほ銀行と業務提携を結びました。

みずほ銀行の取引先企業には、社宅の空き部屋を抱える企業が多数あり、それを活用すべくAirbnbに登録して民泊の宿泊先として提案をするものです。

みずほ銀行は、民泊を社会の要請に応える新事業分野として、成長が期待できると位置付けており、まずは施設のリノベーション費用の融資によって利益を得ていく考えです。

事業リスクの低減

業界初のサブリース型民泊運営サービス

2017年7月、株式会社イールドマネジメント(以下イールド社と表示)は、稼働率が低下した場合でも同社がホストの損失を負担し、赤字が出ない事業スキームの展開を始めました。

このシステムはイールド社が民泊に適した建物を発掘し、建物所有者(オーナー)から一旦借上げ、これを民泊運営事業者(ホスト)に転借します。

ホストが民泊運営中に出した赤字はイールド社が補てんすることで、リスクを気にせず民泊事業に乗り出せます。

また、イールド社ではホストに対して、民泊事業開始にあたっての家具やインテリアのセットアップ、民泊サイトでの運営、物件の清掃管理などのサービスを提供しています。

これにより手間のかからない民泊運営をアピールポイントとし多くの事業者の参入を狙っています。

民泊ホスト向け専用保険

不特定多数が宿泊する民泊では一般の住宅用火災保険では適用されない部分があります。
その点を解消しているのが民泊専用保険です。

既にいくつかの保険会社から出されていますが、建物所有者(オーナー)から借りた物件でホストが民泊運営することを想定し、ホスト、オーナー、ゲスト、近隣それぞれに対する賠償リスクを補償するものです。

補償対象
ホスト所有の室内設備 火災、爆発、風災、水災、盗難、破損など
オーナー ゲストによる失火やガス漏れにより、火災や爆発が発生した場合など
ゲスト 床が濡れていてゲストが転倒し負傷、棚が落ちてきて負傷といった場合など
近隣 ゲストが火災を起こし近隣の民家が焼失した場合など

民泊新法に対応した強化

24時間室内監視

スウェーデンで開発された、民泊センサー「ポイント」という商品は、騒音、温度、湿度、煙などを24時間監視でき、スマートフォンやPCで常に把握することができるサービスです。

騒音について事前に設定した異常値を超えた場合、ホストに知らせると同時に、ゲストにもメールや自動音声電話で伝えることができます。

ホストにとって宿泊者が滞在中の部屋がどのような状態なのかとても気になるものです。

これによって、宿泊者が騒いで近隣からクレームが入るという事態を未然に防ぐことが期待できます。

特に家主不在型のホストにとっては魅力のあるサービスでしょう。

民泊用自動チェックインアプリ

民泊運営の管理ツールを展開するメトロエンジン株式会社が、民泊ホスト向けのアプリを2017年10月から無料提供することを発表しました。

これは、タブレットで本人確認と自動チェックインができ、鍵の引き渡し時に宿泊者と対面しないホストでも、民泊新法で求められている「宿泊者の確認義務」が果たせるツールです。

また、予約サイトとのデータ連携により、宿泊者名簿の自動作成、パスポート情報の取得ができるほか、ハウスマニュアル表示などが可能で、これらすべてアプリをインストールするだけ無料で使えるのです。

民泊新法でホストが求められることへの対応が可能な運営支援アプリです。

民泊運営サポート、便利ツール

民泊用リノベーション

民泊物件の競争力を高めるためには、外国人受けのよい内装にリノベーションすることが有効です。

しかし、不動産投資の専門家でなければ、どのくらいのお金のかけ、どのような部屋にすれば、いくらで貸せるのか、とても難しい問題です。

この悩みを解決してくれるのが、民泊リノベーションサポートです。

このサービスは各物件やホストの予算に合った改修プランと、適正な貸し出し金額設定による、投資回収シミュレーションをしてくれるのです。

また、内装だけでなく家具やインテリアもセットでコーディネイトする提案サービスもあります。

これにより、初心者のホストでもプロの経験とセンスを活かした民泊事業が可能となります。

外国人への英語対応ツール

英語が得意でないホストも、外国人旅行者の問い合わせには素早い返信が必要で、これに時間をかけていると他に逃げられてしまう可能性があります。

その点、Airbnbで販売されている「頻出英語メールテンプレート60文例」は、よく使われる定型文をAirbnbメッセージから直接呼び出せ、手間をかけずに作成できます。

他のソフトを立ち上げて、別画面で表示されるものをコピペすることなく返信メッセージが書けるので、ホストにとって使いやすいツールといえます。

英語版おもてなしガイド

民泊開業準備のひとつにハウスルールやアクセスマップの作成がありますが、これらは各物件の状況で内容が変わり、なおかつ外国語に対応しなくてはなりません。

そこで登場したのが、これらをセットでゲストのおもてなしガイドとして作成するサービスです。

民泊新法では騒音・ゴミだしなどでトラブルが多いことを踏まえ、ホストに地域住民からのクレーム回避に向けた適切な措置を求めています。

この点からも外国人にわかりやすく読みやすいガイドが必要になります。

これは民泊のサービス向上だけでなく、民泊ホストの義務を果たすことにもつながるのです。

設備不具合対応サービス

2017年8月、さまざまなカスタマーサービスを展開する「株式会社プレステージ・インターナショナル」が、民泊で発生するトラブルに関する解決サポートの新サービスを発表しました。

設備などの不具合発生時の対応でホストがまず不安になることは、外国人とのコミュニケーションです。

通常賃貸物件向けの故障対応に加えて、この外国語対応をサポートすることで、今後拡大する民泊需要に応えていくものです。

英語をはじめ多言語に対応したコミュニケーションサポートは、ホストにとって強い味方となるでしょう。

当日手荷物配送サービス

ホテルと民泊の違いのひとつはクロークの機能がないことです。

そのため旅行者は、チェックイン前とチェックアウト後、大きなスーツケースを持ち歩くか、コインロッカーなどに預けなければならず、結果的に行動範囲を狭めてしまいます。

この解消策として登場したのが、空港から宿泊施設に当日のうちに荷物を運ぶサービスです。

これにより、ゲストは手ぶらで観光ができるほか、手荷物を安全に運べるのです。

まとめ


民泊関連市場をめぐるさまざまなプレーヤーの参入事例について紹介してきました。

では今後のビジネス拡大に向けて、どのようなサービスが考えられるでしょうか。

まず民泊の対象となる物件については、リゾート用の居住物件の活用が挙げられます。

リゾートマンションはバブル期の供給ラッシュからすでに30年近くが経ち、売りに出ても買い手がつかず、実質的に放置されているものが多くあります。

しかしこれらは、国内でも有数の観光地にあるので、日本の美しい自然や名所をアピールすることで外国人の人気も高まるでしょう。

民泊に関連するサービスについては、観光ガイドのボランティアサービスのニーズあると考えられます。

ガイド役として想定される高齢者や学生にとっては、語学力の上達や、外国人との交流に役立つことになります。

また、食事に関しては、ガイドブックに乗っているレストランに行くのではなく、民泊施設へのケータリングサービスをネット注文で行うことも考えられます。

見た目もきれいな懐石料理のお弁当や、おふくろの味の田舎料理などを提供すれば、外国人にとって日本の食文化に触れる良い機会となるはずです。

家主不在型であっても、宿泊している外国人がさまざまな人と触れ合える交流の場として、ホスト以外の家庭が開催するパーティなどに会費制で招待したり、お祭りやイベントに招待すれば、それこそ地域の活性化にもつながるでしょう。

結果的に人気のある地域には多くの外国人が訪れ、経済効果も高まることになります。

このように考えていくと、民泊をアイデアと工夫で上手く活用すれば、日本国内で停滞感のある地域、産業や資産の活性化も可能といえます。

我々が直面している外国人旅行者と民泊の増加という社会変化は、単に現状の問題点を解消すればいいのか、または諸問題を解決するチャンスとして活かすのか、かじ取り次第では日本の将来に大きな影響を与えることになるのではないでしょうか。

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