お得に思える敷金・礼金ゼロ物件、裏事情を理解すると注意点も見えてくる【引越し大全】
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お得に思える敷金・礼金ゼロ物件、裏事情を理解すると注意点も見えてくる

[公開日]2017/02/21 [最終更新日]2017/09/25 ,,


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賃貸物件を契約するときに支払う金額は、借主にとって大きな負担です。
そのため、敷金・礼金ゼロの物件はとてもお得に感じます。

しかし、これには裏事情というものがあり、気をつけるべき点があります。

そこで、あなたの納得いく物件探しに活かしていただけるよう、まず敷金や礼金の説明をし、敷金・礼金がゼロになる物件はどのようなものか、注意点や裏事情を交えながら紹介したいと思います。

敷金・礼金とは

まず敷金とは、賃貸物件を借りるときの家主に対する保証料のようなものです。
現に関西では保証金と呼ばれています。

入居審査をするといっても、少しの会話では不動産業者は借主がどんな人かよくわかりません。

家主側は家賃の滞納や、入居中に部屋を破損されたら困ります。
そのため、不安を解消する意味合いでお金を支払うというわけです。

礼金とは、部屋を貸してくれたことに対するお礼金という意味で、住宅難のころに始まった家主側への気遣いの習慣です。

敷金は家主に預けるお金なので退去時に戻ってきますが礼金は戻りません。

ただし、敷金の一部は退去時の修繕費に充当されるので、実際はそれを差し引いた残金が戻ってきます。

現在では一般的に、ハウスクリーニング費用と故意で壊してしまった部分があれば修理費用が修繕費として請求されます。

敷金・礼金は安くなってる

以前はそれぞれ家賃2カ月分(礼金が1か月の場合もあり)というのが主流でしたが、現在ではそれぞれ1カ月分の物件が多くなってきています。

その背景として、最近では家賃の滞納を家主側に補てんするため、借主と家主の間に家賃保証会社を入れるのが一般的になったことが挙げられます。

これにより、借主側は敷金が減った一方で、保証会社にお金を払わなければならなくなりました。

また、以前は多くのトラブルが発生していた退去時の修繕費ですが、その負担区分が条例などで明確に規定されたことにより、家主としても多額の請求ができなくなりました。

そのため、結果的に敷金は多く必要ない状況に変わってきたといえます。

礼金が安くなってきた理由は、賃貸物件の借主獲得競争に勝つためです。

敷金・礼金ゼロはどんな物件

このような流れの中で出てきたのが、究極の敷金・礼金ゼロです。

ではなぜ、どちらもゼロにできるのでしょうか。

それは、簡単に言ってしまえば人気がない物件だからです。

そのため、他と競争できるように、契約時の金額的な負担を押さえることで借主を呼び込もうとしているのです。

人気のない要素の一つとしてエリアが挙げられます。

例えば東京の場合、江戸川区や葛飾区などのいわゆる城東地区と、都心および港区や渋谷区などの城南地区では人気に格差があります。

前者の方が一般的に低いので、敷金・礼金ゼロ物件の割合が高くなるというわけです。

また、間取りでみると、ワンルームや1K、1DKに多くなっています。

これは、単身者や学生など収入があまり多くない客層をターゲットとしているからです。

ほかには長期間空室の場合など、稼働率が低い可能性があります。

このようなことから、駅から遠い、築年数が古い、間取りが使いにくい、日当たりが悪い、設備が古い、周辺環境がよくないなど、借主が敬遠する要素がある物件といえます。

家主が敷金・礼金ゼロでもOKする理由

初期費用の負担を軽減したい方にとって、たとえ人気のない物件だったとしても敷金・礼金ゼロはありがたいものです。

しかしここで、「敷金・礼金は下げずに、月々の家賃を安くすれば良いのでは?」という新たな疑問が生じます。

ではなぜ、家主は月々の家賃を安くしないで、契約時の敷金・礼金を下げる選択をするのでしょうか。

それは、多くの賃貸物件が、建てるときに金融機関の融資を受けているからです。

毎月の返済は家賃から払っているため、あまり下げたくないのです。

具体例として家賃7万円の物件で説明します。

家賃を6万円にした場合、月1万円ずつ年間12万円減ることになります。
しかし、契約時の敷金を1ヶ月分下げた場合、減るのは家賃の7万円だけです。

家主はこのように計算し、結果的に年間の収入が多くなるようにしているのです。

敷金・礼金ゼロの物件で気をつける点

まず最初に、現在主流の敷金礼金各1ヶ月分の物件と比較した場合、敷金は一部戻ってくる前提なので、礼金1か月分がお得と考えるべきです。

次に気をつける点は、先の具体例でも挙げましたが、賃料が高い場合があることです。
そのため、入居するトータル期間で比較していきましょう。

例えば2千円割高の物件に3年間住んだ場合、トータルで7万2千円高くなります。
これが、礼金ゼロで減った家賃1か月分よりも安くなればお得ということになります。

また、ルームクリーニングや室内消毒、鍵交換など、入居時の諸費用が他の物件より高額である場合があります。

ただしほとんどの場合は、家賃1か月分よりは安いはずです。
これについては契約時にかかるトータル金額を比較してみましょう。

さらには、退去時の修繕費を多く取られるのではないかという懸念もあります。
通常、家主は新規入居者の礼金で、前の契約者の退去修繕費をまかなおうとします。

その礼金がない場合、その分の請求額が増える可能性はあります。

しかし、先ほども挙げましたが、現在は法外な修繕費を取られることがほとんどありませんので、従いながら冷静に対応していけば問題ないでしょう。

他には、1年以内の解約時に違約金を払わされる場合があります。

しかしこれは、この物件に限ったことではなく、短期間で退去されてしまうことを防止するための策ですので、1年以上住むつもりがあれば問題ないでしょうし、逆に言えば長く住み続けられる部屋探しをしていくことが重要です。

まとめ

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よくうまい話にはウラがあるといいますが、だからといって敷金・礼金ゼロ物件を敬遠することはありません。

もっとも重要なことは物件の良し悪しで、自分の希望する条件の範囲内であるかどうかです。
契約時の支払い金額が安いというだけで、希望条件を外して契約すると後悔するかもしれません。

あとは家賃が高めに設定されている場合は居住期間で、諸費用が高い場合は契約時に支払う金額の合計など、トータルで慎重に比較してきちんと判断していきましょう。

まずはこのような敷金・礼金ゼロ物件の裏事情を理解したうえで、さまざまな選択肢の中から納得して気持ちよく住める物件を探していきましょう。


 

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