TOP >  引越しコラム > 「Uターン」「Jターン」「Iターン」の違いと、地方移住のメリット・デメリットについて徹底解説します!

 

「Uターン」「Jターン」「Iターン」の違いと、地方移住のメリット・デメリットについて徹底解説します!

[公開日]2018/09/20  


[PR]


最近よくワークライフバランスの重要性について解かれていますが、仕事のオン・オフだけでなく、そもそもどこに生活の拠点を置き、どこで働くかがポイントとなります。

従来から地方出身者が都市部に出てきて、地元に戻る「Uターン」という言葉がありましたが、その他にも「Jターン」や「Iターン」といった言葉を耳にするようになりました。

これらは、どのようなことを意味し、何が違うのでしょうか。

また、メリット・デメリットは何が考えられるでしょうか。

ここでは、地方へ移住して生活することに興味のあるかた向けに、「Uターン」「Jターン」「Iターン」について詳しく解説します。

1.「Uターン」「Jターン」「Iターン」とは

Uターン

地方で生まれ進学や就職を機に都市部へ移住した人が、仕事の経験を積み、生まれ故郷に戻ることをいいます。

故郷の家や家族を大切にして、親の面倒をみたり、家を守るためにUターンすることが多いようです。

都市部と同じ仕事ができるケースは少なく、他の業種含めて仕事探しをするか、家業を継ぐこともありますが、それまでの仕事での経験はどこかで生きてくるものです。

受け入れ側でも、高いスキルや新しい考え方を取り入れることに積極的な自治体や企業があります。

Jターン

地方で生まれ進学や就職を機に都市部へ移住した人が、その後、故郷に近い地方の中核都市に移住することをいいます。

完全に故郷に戻るのではなく、その途中まで戻ることをイメージした「J」が使われています。

実家の近くには住みたいが、地元では仕事が探しにくい、また、生活にも不便さを感じるかたに向いているパターンです。

週末などを利用して頻繁に実家に足を運ぶことができ、なおかつ自分たちの生活ペースを守ることができます。

Iターン

都市部で生まれ育った人が、地方に移住して働くことをいいます。

厳密には一方通行でターンではありませんが、「地方へ移住する」ことでは「Uターン」と同じため、「ターン」を使って表現しています。

都会で生まれ育っても、地方の自然豊かな生活や暖かい人間関係に憧れて決意する人が多いようです。

2.地方移住のメリット

1.生活費、特に居住費が安い

地方の方が物価が安いと言われています。

統計局全国物価地域差指数(2007年)によると、最も高い東京都と最も低い沖縄県との差は16.6ポイントで、特に居住費については、東京都は沖縄県の2倍以上という高い水準です。

移住先によって違いはありますが、ある程度年収がダウンしても同程度の生活水準を保てる場合があります。

自治体や業種によっては、移住支援を目的とした助成金を受け取れることもあります。これらの支援制度については、専門サイトで紹介されていますので前もって確認しておきましょう。

2.通勤の負担が軽減される

大都市で働く人にとって、通勤は大きな負担です。移動時間の長さだけでなく、電車の混雑は身体的な負担となりストレスにもなります。

なかには混雑する電車に乗ると具合が悪くなり仕事が続けられない人もいます。

一方で地方に移住すれば、電車通勤となっても時間は短くなり、混雑もそれほどなく、満員電車に乗るストレスはなくなります。

電車が少ない、また駅が遠い場合は車での通勤になります。車の運転の疲れはありますが、自分だけの空間で移動できる気軽さは大都市ではあまり味わえません。

3.豊かな環境で子育てできる

都市部では子供の遊び場は公園以外には少なく、その公園も禁止されている遊びもあり、自由に遊べる場所は限られています。

地方では自然が身近にあり、その中で思い切り遊ぶことができます。

また、近所の子供たちとのつながりも強いため、遊びの中から自然と成長していくことができます。

そして、行政の面でも、都市部では保育所に入れない待機児童の問題から、仕事に復帰できないという現状もありますが、地方のほうが待機児童が少なく、子育てがしやすい環境にあります。

4.仕事だけに追われることなく、自分のペースで生活できる

地方移住を考える方の多くが、都市部よりゆったりとした自分のペースで、落ち着いて生活することを望んでいることでしょう。

都市部では仕事に多くの時間が割かれ、休日も疲れを取り、次の仕事に備える日になってしまい、趣味や好きなことで自分の時間を楽しむ余裕がない人が多いでしょう。

地方では、一日の中である程度のエネルギーを使ってこなせる仕事に就くことで、オン、オフの切り替えがしやすく、ワークライフバランスを保った生活が送れます。

3.地方移住のデメリット

1.転職した会社のイメージが違う場合がある

地方の企業では規模が小さいため分業が進んでおらず、少ない人数でいくつもの業務をこなしていることがあります。

すると、転職時に考えていた仕事以外を担当する可能性があります。これまで経験した仕事にこだわる場合には、それが可能かどうか慎重な検討が必要です。

従って、もし転職先の仕事が合わなくても、社内の異動で問題が解決することは難しいと認識しておくべきです。

また、事業展開に積極的な企業では、地方移住しても別の地域への異動する可能性もあります。このような会社に転職する場合は注意が必要です。

そして、地方では求人そのものが少なく、給与面でも水準は低めです。生活費と比較して、必要な給与が得られるか確認しておきましょう。

2.その土地の風習に合わせることが必要

地方でも徐々に都市化が進んだところが増えてきましたが、今でも昔ながらの行事やお祭りが盛んであったり、近所付き合いが求められる地域は多くあります。

地方移住では、都市部にはない頻繁な近所付き合いや、行事への積極的な参加が求められます。

この近所付き合いが苦手と感じる人もいるでしょう。なかにはそれが負担となり、しだいに居心地の悪さを感じて出ていく人もいます。

まずは、自分がこのような生活に慣れることができるのかを考えることが必要です。

3.都市部のような娯楽やおしゃれな店舗が少ない

田舎に少ないものはショッピングが楽しめる店舗や休日に遊びに行ける施設です。

店舗があっても、ほしい物やおしゃれなブランドがなかったりで、満足できないことも多いでしょう。

また、映画館、カラオケ、テーマパークも簡単に行かれる距離になく、それらがなくては生活できない人には地方移住は向いていないかもしれません。

都心部では経験できない地方でしか味わえない楽しみを見つける必要があります。

④地方では車が必需品

都心部との違いは電車が少なく、またバスも路線はあっても本数が少ないことです。

従って、地方での生活には車が必要で、通勤や買い物に使う場合には、ひとりに一台が必要なこともあります。

車の維持費は、ガソリン代や車検、自動車保険など以外とかかるものです。この点は都心部の生活にはない負担増となる点です。

地方ならではの出費

地方では生活費全体の水準は安くなりますが、部分的には思わぬ出費もあります。

光熱費は、寒冷地では暖房の燃料や電気代が増え、特に一軒家の場合は断熱性能も良いとはいえないため、より多くの光熱費がかかります。

また、近所付き合いが多いことについては先ほど触れましたが、時間や労力だけでなく、行事を行うためのさまざまな集金があります。

この点は都市部にはない出費として、あらかじめ生活費の試算に加えておきましょう。

4.「Iターン」ならではのメリット・デメリット

IターンはUターンやJターンと違い、自分の出身地とはまったく違う場所に移住するため、他とは違うメリット・デメリットがあります。

1.「Iターン」のメリット

これまで都会で生まれ育った人が、まったく環境の違う土地で、新たな生活を始める楽しみがあります。

土地柄、気候、風土などの違いに不安を感じることもあるでしょうが、この点が最大の魅力といえます。

そして、人間関係を最初から作り上げることができ、日々が新たな発見の連続となるでしょう。

都会育ちでもアウトドアや登山が好きな人は、気軽に好きなことでき、Iターンのメリットは大きいでしょう。

地方育ちの人は、身近にあることで逆に新鮮味を感じないことが多いようです。Iターンで地方移住したかたは、より自然の楽しさを満喫できるでしょう。

2.「Iターン」のデメリット

Iターンの移住は地縁のない場所への移住です。魅力の一つでもありますが、ここで地方での人間関係をうまく築けるかは、積極的な行動と努力次第です。

なかには、地元の人に受け入れてもらえず、疎外感を感じてしまうこともあります。

この点は、しっかりとした気持ちを持つと同時に、移住先の土地や人々に対する愛着を強く持つことが重要になります。

また、住んだことがない場所で違いを大きく感じる点が「気候」です。

暑さ、寒さ、雨、雪そして災害が起こりやすいところもあるでしょう。

事前に調べてはいても、実際に生活してみないとどのくらい厳しいものかはわかりません。

雪深い地域での雪下ろしや除雪は相当な重労働で、それによって腰や肩を痛めてしまうことがあります。

その地域のもっとも厳しい気候のときに体験的に滞在してみるのもひとつの方法です。

まとめ

これまで、地方移住の3パターンについて解説してきましたが、どのような人が向いているのでしょうか。

何を希望する人か

  • 都会の生活にはない、ゆとりのある時間を大切にしたい
  • 質素な生活になっても地方で好きな仕事をしたい
  • 子供を進学校に入れることよりも、自然のなかでの伸び伸びと育てたい
  • 親の介護や経済的な理由で実家に帰る必要がある

何を我慢できる人か

  • 都市部での大きな会社と比較すると年収は下がる
  • やりがいのある自分の専門の仕事ができるわけではない
  • 買い物、レジャー施設、交通手段など、不便さがある
  • 地域社会への溶け込むため積極的に地域の活動に参加する
  • 厳しい気候を受け入れる

現在、日本では急速な高齢化が進んでいます。

さらに、地方で人口の流出が止まらない地域では、ますます高齢者の割合が高くなっています。

一方で、地方でも独自のご当地産業を発展させ、活気を取り戻しているところもあります。

現在は、インターネットの利用やIT化が進むことで、場所的な隔たりを解消できる産業やサービスも広がっています。

また、地方の側でも、移住者への支援制度を設けるなど、受け入れ体制を整えてきています。

このように、以前よりも地方移住の環境は整ってきているといえます。

向き不向きはありますが、自分にとって本当に豊かな生活は何なのか、どこで暮らすことなのかを良く考えてみることが、地方移住を検討するうえで最も重要なことでしょう。


 

TOP >  引越しコラム