物件の下見から賃貸契約までの流れにおいて必ず確認すべきポイントとは
[公開日]2016/12/26 [最終更新日]2018/07/12 書類手続き,賃貸物件,一人暮らし,物件探し,家賃
大学入学や新社会人、転勤など、引っ越しをする理由というのは人それぞれです。
しかし、今まで実家暮らしで初めての一人暮らしという方であれば、引っ越し先の賃貸物件を探してどのように契約するのか、具体的にはよく分からないこともあるでしょう。
引っ越しが決まれば、まずは家を探します。
実際に不動産業者を訪れたり、大学の紹介、また携帯端末やパソコンで賃貸物件を検索するなど方法はさまざまです。
気にいった物件があれば、内見して契約を済ませれば、晴れて引っ越し先が決まります。
そこで、初めての方でもスムーズに契約できるよう、賃貸借契約の流れを紹介いたします。
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手付金と入居審査
気に入った物件があっても、不動産業者に「ここに決めました」と言ってきただけでは何も決まってはいません。
もし次の人がその物件を気に入り、手付金などを支払った場合は、その人が契約してしまいます。
ではどうすればいいのでしょうか。
- 入居申込書に必要事項を書き入れる
- 申込金(手付金とか預かり金と呼ばれている)を支払う
入居申込書は、貸主の大家さんによる入居審査で使用されます。
入居審査とは、簡単に言うと、毎月きちんと家賃が払える人かどうか審査するということです。
仲介の不動産業者も、近隣とトラブルを起こさない人かどうかなど、業者に訪れた借主と実際にコミュニケーションを取って判断しています。
この人なら貸主の大家さんに自信を持ってオススメできる場合であれば、審査にも通りやすくなるでしょう。
連帯保証人について
次にポイントとなるのは連帯保証人です。
連帯保証人とは、借主が家賃を払えなくなった場合、借主の代わりに家賃の支払いをする人のことです。
一般的には両親または兄弟などの親族が多いですが、友人や知人でも問題ありません。
ただし、連帯保証人はその人の印鑑証明などが必要になります。
そのため、あらかじめ連帯保証人となってもらう旨をお願いしておく必要があります。
連帯保証人がいるから、家賃をその人に支払ってもらえば良いということではありません。
「金の切れ目が縁の切れ目」というように、友人知人ならなおさら、たとえ身内であっても信用を失くすわけですから、家賃の支払いが滞ることないように注意しましょう。
賃貸契約で用意すべきもの
新しい物件が決まり、次はいよいよ賃貸契約を交わすという段階になりました。
賃貸契約は、大家さんに物件を借りて住むための「契約」ですから、それなりの公的な手続きが必要です。
そこで、賃貸契約で必要なものについて確認していきましょう。
基本的に用意するものは、自分の身分を証明するもの一式と考えておくと良いです。
- 今まで住んでいたところの住民票
- 自分の身分を証明する保険証や運転免許証
- 社会人で収入がある場合は、給与明細や源泉徴収表など所得を証明するもの
※各種書類の作成には印鑑が必要となりますが、実印などが必要な書類もありますので、事前に確認して準備しておきましょう。
賃貸契約に必要なものは書類だけではありません。
連帯保証人の人にお願いしなければならないこともあるので、事前に確認を取りましょう。
前述通り、連帯保証人は、借主が家賃を払えなくなった場合に代わりに払うことになります。
ですから、信頼できる人にお願いし、絶対に相手に迷惑をかけないようにする必要があります。
その他にも契約そのものではありませんが、電気、水道、ガス、電話などについても事前に準備が必要です。
賃貸契約が済み、引っ越しの日程が決まった時点で、準備して手配しておきましょう。
賃貸契約のチェックポイント
賃貸契約の際には、他にもいくつかチェックしておくポイントがあります。
事前にしっかりと覚えておきましょう。
不動産業者から「重要事項説明書」についての説明
「重要事項説明書」とは、賃貸契約する物件の所在地・名称・貸主・契約条件などが記載された書類のことです。
不動産業者は賃貸契約を結ぶ前に、借主に説明する義務があります。
これには、賃貸物件について重要な内容が記載されていますので、聞いている時に不明な点があれば必ず質問して、お互いに納得することが必要です。
契約書の確認
契約書はよく目を通し、家賃の金額や支払方法は必ず確認しておきましょう。
ほとんどの場合が、翌月分の前家賃と管理費などをあわせて支払わなければならないので、金額はもちろん支払い期日も確認しましょう。
そのほかの確認事項
- 値上げの条件などが記載されていないか
- 禁止事項について
- 退去時の注意事項
(一般的には2年毎に更新となり、継続契約の際に家賃が変更になる場合もある)
(ペットの飼育やピアノなど、近所に迷惑を掛ける可能性があれば、近隣の苦情などにより強制退去の条件にもなり得る)
(契約期間満了時だけでなく、途中で引っ越しをして退去する場合のことも考え、事前連絡の期限(例:1か月以上前までに連絡など)などを確認する)
賃貸契約の費用
契約書の確認で、翌月の前家賃と管理費の支払いについて書きましたが、賃貸契約の際に必要な費用はどのくらい掛かるのでしょうか?
初めての方は家賃だけで済むと思うかもしれませんが、実際の契約時には家賃の4~6倍程度の費用が掛かると考えておきましょう。
つまり家賃4~6ヶ月分の費用です。
賃貸契約時の費用は、関東と関西など地方によっても多少の違いはありますが、ここでは関東地方での一般的な費用面について紹介します。
賃貸契約時に必要な費用の内訳
敷金 | 一般的には、家賃の1~2ヶ月分を預け、退出時のリフォーム代、修繕費などで使われます。
退去時には、それらを差し引いた分が戻ってきます。 ただし、いずれにしても全額は戻らないと考えておきましょう。 最近では、敷金の代わりにハウスクリーニング代などの名目で費用がかかる場合もあります。 |
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礼金 | 家賃の0~2ヶ月程度掛かります。
大家さんへの礼金なので戻ってくるお金ではありません。 0か月とあるように礼金が無い場合もありますが、一般的には1ヶ月分が多いです。 |
仲介料 | 不動産などで物件を探した場合に掛かる手数料です。
家賃の1ヶ月程度が目安となります。 |
家賃の前払い分 | 基本的には1ヶ月分払うことになります。 |
そのほかの費用 | 契約の状況により、「管理費」「駐車場代」「火災保険」などの費用が加算されます。 |
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まとめ
このように簡単に賃貸契約といっても、注意すべきポイントはたくさんあります。
契約書や必要な費用などはとくに大事なことなので、確認作業を怠ってはいけません。
費用面でいえば、最近では敷金礼金なしの物件もありますが、システム料などの違う名目で数か月分が必要になる場合もあります。
初めての一人暮らしとなると、不安もありながらも、自由な時間が持てるということで浮かれてしまいがちです。
契約書を確認し忘れたことで、余計な費用を取られたり、退去させられてしまっては大変です。
気持ちよく新生活のスタートが切れるように、しっかりと契約までの流れを把握しましょう。
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