新居の部屋探しで失敗しないポイント
[公開日]2016/12/26 [最終更新日]2018/07/12
引っ越しを決める前に、まず新居を見つける必要がありますよね。
新居を見つける方法はたくさんありますが、同じ地域や近郊に引っ越される場合は最寄りの不動産業者に足を運べば、ピッタリの部屋を見つけることができます。
しかしながら、転勤や就職、学業などで遠方へ引っ越さないといけなくなってしまう方も少なくないと思いますが、そういった方の新居探しはどのように行っていけばいいのでしょうか。
最近では、インターネットを利用して目星をつけてから実際にお部屋を見に行かれる方が多くなってきています。
インターネットなら、全国各地の空き部屋を探すことが可能ですから、一番効率のよい方法であるというのは間違いありません。
ただ、ネットで見た雰囲気と実際に観てみた印象というのはかなり違うことも少なくありません。
ですので、目星をあらかじめ付けてから気になるお部屋を見るようにしましょう。
時期によっては新居を見つけるのに時間がかかってしまうこともあります。
引っ越しシーズンと呼ばれている時は、いいと思った部屋がすぐに契約されてしまうこともありますので、気になる部屋がある場合は事前に電話をして詳細を聞いてみましょう。
タイミングと直感がいい部屋を見つける秘訣になります。
家賃の相場はどれぐらい?
新生活を始めるにあたって部屋を探すのであれば、引っ越し先の地域の家賃相場を知っておくことはとても重要です。
そもそも、家賃というものは毎月発生するものですから、この家賃が月の収入に対してどれくらいの割合をしめるかで、食生活や衣服、趣味の充実などの生活レベルは大きく変わってきます。
一般的に、「家賃は月収の1/3以下」が目安と言われています。
もちろん収入の額にも寄るでしょうが、これ以上の家賃負担となると生活レベルが低下してしまうようです。
つまり、自分の月収の手取りが24万円なら、月の家賃相場が8万円以上の地域はあまり好ましくないといえるでしょう。
また、一寸先は闇で何が起きるか分かりませんから、上限一杯の家賃相場の地域も避けたいところです。
月収24万円なら5~7万円の家賃相場の地域が妥当ではないでしょうか。
収入が上がった時に、よりよい条件があれば引っ越せばいいので、最初はあまり高望みをしないことが重要です。
基本的に家賃相場は、同じ間取りや設備条件であっても、都市圏の中心に行けば行くほど高くなります。
また、アクセスがよいなど交通の便がよい場所ほど高くなりますから、駅などから遠い物件ほど安くなる傾向にあります。
ただ、例外的に、いわゆる「高級住宅街」と呼ばれる山の手地域、東京でいえば田園調布や成城学園前などの地域では、これらの条件が当てはまらないことがあります。
物件選びのポイント
いざ物件選びを始めようというとき、ただやみくもに探しても満足のいく物件にはめぐり逢えません。
それどころか、ちゃんと下調べをしなかったばかりに、入居してから問題点に気づいて後悔することも。
引っ越しは手間もお金もかかるものなので、何度もやり直すわけにはいきません。
そこで、以下に挙げるようなポイントについてできるだけ事前に確認することで、満足いく部屋探しを成功させましょう!
いきなり不動産屋さんに飛び込まない
いざ部屋探しをすることになったとき、とりあえず引っ越し先の土地の適当な不動産屋さんに飛び込んで、そこでいろいろ聞けばいいだろうと考えているならちょっと待ってください!
ひとくちに不動産会社といっても、サービスや実績・実力が千差万別ですから、事前にいくつか検討するのがベターです。
また、急に訪問してこちらの希望条件を伝えたところで、不動産会社側としても条件に合う物件をピックアップするための十分な時間を取れず、とりあえずその場ですぐ紹介できそうな物件を挙げるしかありません。
希望の条件を反映した物件に出会うためにも、まずは事前に不動産会社に連絡を取り、こちらの希望条件を詳細に伝えてから訪問しましょう。
不動産会社のウェブサイトで、事前に下調べをしておく
いまや、大手の不動産会社を中心に、ウェブ上で物件を検索できるサービスが充実しているところがたくさんあります。
ウェブサイトでいろいろと物件を見てみれば、具体的なイメージがわいてきたり、地域ごとの家賃の相場なども把握できますから、これを利用しない手はありません。
いきなり不動産屋さんを訪ねるより、検討できる物件数も多く、ずっと慎重に部屋探しができるでしょう。
礼金の額も含めて家賃を検討する
部屋探しにあたって、多くの人にとって最優先の判断基準となるのが家賃の額だと思います。
毎月払うものですし、1ヶ月の出費のなかで大きな割合を占めるものですから、ここは当然シビアに検討したいものです。
その一方で、礼金についてもしっかり考えて判断する人は意外に多くありません。
たとえば家賃がひと月6万円、礼金が2ヶ月の物件の場合、入居時にかかる礼金は12万円ですね。
賃貸物件の最低契約期間として一般的に多い2年(24ヶ月)を基準に考えると、礼金12万円は1ヶ月あたり5千円かかる計算になります。
つまり、家賃と礼金を合わせて考えると、実はこの物件の実質的な家賃は6万5千円だということになんです。
ついつい一時的な出費として軽視しがちな礼金ですが、要は家賃の先払いと考え、トータルでどのくらい払うことになるのか考えてみることが重要です。
部屋の窓の向きと日当たりのチェック
部屋を見せて貰った時にチェックしておきたいことは、日当たりのよさとベランダや窓の方角です。
向きは東から南向きがベストです。
東向きだと朝日が差し込んできます。
また、南向きだと洗濯物を乾かしたり布団を干したりするのに最適ですし、日中も明るいです。
西や北向きだと日当たりが悪くなるので、カビも生えやすくじめじめしてしまいます。
また西向きだと、夏には強い日差しが差し込んでしまうので、夜になっても部屋に暑さがこもってしまって大変です。
どうせ仕事で日中は留守にしているからと、部屋の向きにこだわらない人もいますが、このように日当たりはとても重要です。
カビや結露が発生しやすくないか
これは内見ではなかなか気づきにくいポイントなのですが、カビや結露が発生しやすくないかどうかは、快適な生活を送るうえですごく重要です。
カビや結露が発生すると、服や家具が傷む、嫌なニオイがこもる、空気が悪くなり体調を崩すなど、やっかいな問題をたくさん引き起こします。
結露は、毎日のように発生して拭き取りが面倒ですし、カビは、いったん生えると根をはって、拭きとってもまた発生します
できれば内見段階で、湿度計を持参してチェックし、また、壁や天井、窓枠を見て、カビや結露のあとがないかをよく確かめるようにしてみてください。
階段やエレベーターの近くでないか
アパートやマンションの場合、当たり前ですが自分以外の入居者も共用部分を使用します。
エレベーターや階段が近いと、たとえば自分はもう寝る時間なのに、足音や話し声がうるさくて眠れないということもあるかもしれません。
内見の段階ではなかなか気づけないポイントで、入居してから判明して後悔することが多いので、あらかじめそういった共用部分の近くの部屋は避けるのも一手です。
ゴミ集積場や共用部分がキレイに保たれているか
ゴミの集積場や共用部分の管理には、その物件の管理の行き届き具合や、入居者の質が如実に反映されます。
汚れがひどかったり荒れているようだったら、管理がずさんだったり、望ましくない住人がいる可能性が高いですから、いざ入居してから不快な思いをすることになるかもしれません。
自分自身はキチンとしていても、他人をコントロールすることはできず、ストレスが溜まるだけですから、そういった物件は選択肢から外しましょう。
間取りのチェック
物件をチェックする時に外せないのが間取りのチェックです。
自分の持ち物(ベッドや家具など)を十分に運び込めるスペースがあるかどうか、また収納スペースの多さも重要なチェックポイントとなります。
チェックの際に見落としがちなのは、現在持っている家具が運び込めるかどうかという所です。
廊下が狭くて運び込めなかったと言うことが無いようにチェックしておきたい所です。
そして、これも意外に見落としてしまいがちなのが、玄関を開けた時に部屋の中がどれ位見えるかということです。
玄関を開けた時に、全ての部屋が見渡せてしまうようでは、宅配便や新聞屋さんが来たときなどプライバシーが丸見えになってしまいますし、防犯上あまりよくはありません。
借りようとしている物件の空家数
新築物件を選ぶ場合以外は、アパートやマンションに空き部屋が多い方が、静かそうでいいなと思いませんか?
実は空き部屋が多い物件は選ばない方がいいのです。
空き部屋が多いのには何か理由があるはずです。
住みにくい理由があるのかもしれません。
過去に忌まわしきことがあった、騒音が多いなどの理由があるかもしれません。
そのため、物件をチェックする時には空き部屋の少ない物件がおススメです。
空き部屋が少ないことは、住みやすいからこそ空きが少ないのです。
物件チェックは昼よりも夜
不動産屋さんと一緒に物件を確認できるのは、大抵営業時間内の昼間です。
部屋の中は、不動産屋さんと一緒でなければ確認できないので仕方がありませんが、昼間確認した後は、夜も足を運んでみましょう。
昼には魅力的に思えた物件やその周辺環境も、夜になると様変わりすることがあります。
日中は穏やかだったり、あるいは活気づいて見えた環境も、夜は薄暗く治安が悪かったり、あるいはうるさくて落ち着かなかったりと、当初抱いたイメージと違っていたということがあります。
昼間は不在にしている人も、夜は帰宅して生活をしているわけなので、実際に近隣に住んでいる人と顔を合わせるのは難しいかもしれませんが、騒音の有無や物件近くの危険な場所など、昼間とはまた違った雰囲気をチェックできるでしょう。
そのため、昼間だけでなく夜の物件チェックはしておきたいものです。
駅やバス停は近い?
車移動が主な郊外を除いては、駅やバス停が近いかどうかも重要です。
通勤通学で家を出るまたは帰る時間に、電車やバスの本数はどのくらいあるのかなど、引っ越しする前に調べておきましょう。
ただし、複数の路線がある駅は、通勤や通学、遊びに行くのにはとても便利ですが、当然家賃は高くなりますし、その駅から近いとなればなおさらです。
徒歩5~10分以内という物件は便利で理想的ですが、少しでも安い物件を探したい場合は、徒歩20~30分圏内と少し伸ばしてみるのもいいでしょう。
自転車やバイクがあれば、それほど遠くはないでしょうし、運動不足解消のために歩くのも悪くありません。
雨の日はちょっと大変ですが、毎月支払らわなければならない家賃を考えると、駅の駐輪代を差し引いてもお得になるかもしれません。
自転車やバイクを所有している場合は、通勤・通学の所要時間や保管場所についても確認しておきましょう。
食品を調達できる店が近所にある
生きていれば、当然食事は避けて通れない行為ですから、食べものを調達できるお店ができるだけ近いに越したことはありません。
自炊するならスーパーが近くにあったほうがいいですし、自炊しない人もせめて、手頃なお弁当屋さんや飲食店があるところを選びたいものです。
気をつけておきたいのが、オフィス街の近くだと、平日は営業している飲食店が、土日には営業していない場合があること。
自宅周辺でのんびり過ごしたいのに、食事のたびに足を伸ばさなければならないのは不便なので、注意しましょう。
物件近くの環境をチェック
スーパー以外にも、物件周辺に病院があるか、ショッピング施設があるか、子供がいる家庭では遊べるような公園があるかなど、利便性が高いことも重要です。
チェックするときは、自分の目と足で確認することも大事です。
物件情報に書いてあること以外にも、新しい発見があるかもしれません。
お得なお店を発見するだけでなく、周辺の地形や地理、避難場所の確認もできるでしょう。
台所の広さやコンロ
一人暮らしで自炊を考えている人は、台所の広さやコンロの数のほかに、キッチンの熱源も重要です。
その物件にあらかじめ備えつけられていればいいですが、自分で用意する必要がある場合、都市ガス、プロパンガス、ラジエント、IHなどの種類によって、使用できるものが違ってきます。
また熱源の違いによって、使用できる調理器具(フライパンや鍋など)も変わってきますので、今まで使ってきたものまで買い替えなくてはならないことになってきます。
IHはお掃除がとても楽でしやすい、都市ガスの料金は安いなどの理由で決めるのではなく、上記の買い替えなどがあれば結果的に高くなってしまうこともありますから、総合的にみて判断する必要があるでしょう。
コンロの数と、調理台の広さ
自炊するなら、コンロは2口は欲しいところです。
1口で、しかもIHコンロだと一度にできる料理が限られますし、面倒になって億劫になるかもしれません。
また、コンロ脇が狭ければ、まな板や調理器具を置くためのスペースが狭いなどから調理もしにくいですし、すぐそばに冷蔵庫や電子レンジなどの家電を置けるスペースがあるかどうかという所も大切なポイントです。
キッチンが広いかどうかも確認しましょう。
ネット回線の種類・導入状況
いまやインターネットの使用は当たり前。
しかも回線のスピードが遅くてはイライラして話になりません。
光回線の工事が完了している物件はだいぶ増えてきたものの、やはりまだ物件によっては導入がされていないところもあります。
引っ越してから工事を申請できる場合もありますが、できればすでに光回線が導入されている物件を選ぶか、契約締結後、引っ越しまでに工事が完了するよう手配しましょう。
コンセントの数
生活するのに必要な家電の分だけでなく、携帯電話やパソコンなどと何かとコンセントの数は必要ですよね。
特にパソコンは、本体だけでなくモニターやルーター、外付けHDDの電源なども必要となってくるので、部屋の中のコンセントの数が少ないのは致命傷です。
コンセントの数が足りないからとたこ足配線にするのは、ブレーカーダウンや火事の危険性もあるので、電源を沢山使う予定の部屋のコンセントの数は要チェックです。
以上は、あくまでほんの一例に過ぎません。
これらの他にも、あなたの思い描く新生活しだいで物件選びにおいてチェックすべき点はいろいろとあります。
理想の生活を実現するためにも、どうぞ面倒くさがらず、自分なりのチェック項目を考え、そのうえで物件選びに臨んでみてくださいね。