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アート引越しセンターの元社員が給与明細公開!引越事故賠償金、約11万円を給料から差し引き

[公開日]2017/10/30 [最終更新日]2017/10/31 


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※画像は投稿者のツイートより

アート引越センターというとその昔、ドラえもんをCMに採用しており、「電話してね」というフレーズを聞いた子どもが実際にドラえもんと電話できると信じて電話したという逸話が残っている大手引っ越し業者です。

と、いきなりのほほんとしたエピソード、というか余談から始めてみましたが、今回の話はなかなか黒いお話。

つい先日、アート引越センター(アートコーポレーション株式会社)の元社員がマイナスというまさかの給与明細を公開したのです。

こちらはすでに3万リツイートもされるほど大きな話題となっています。

また、元従業員と名乗る別のアカウントも同じように給料が酷かったというツイートをしています。

引っ越し業者というと、アート引越センター、サカイ引越センター、アリさんマークの引っ越社が大手として挙げられますが、アート引越センター以外でも問題が報じられましたね。

サカイ引越センター

酒に酔った従業員が公休日に他の従業員二名に暴力行為を働くという事件が現場の映像と共に報じられました。

この事件は『週刊新潮』2017年10月5日号に掲載され、サカイ引越センターは事実を認め、ホームページに謝罪文を掲載しています。

やったのはアルバイトとされていますが、真偽のほどは定かではありません。

アリさんマークの引越社

2015年6月に遅刻したという理由で一日中立ちっぱなしの「シュレッダー係」への異動を命じられました。

こちらは裁判の末、2017年5月24日に和解が成立しています。

ただし、他にも残業代請求の裁判、40人近くの組合員が原告となる弁償金返還訴訟、不当労働行為問題など、多数の問題が残っているので、まだまだ同社の問題は続きそうです。

この件については『ガイアの夜明け』でも取り上げられました。
詳細は下記記事にまとめています。

引越事故賠償金とはなにか

今回問題となっている引越事故賠償金とは何か。

簡単に説明すると、引越し時に荷物の破損などにより顧客からクレームが入った際に賠償金を支払うもので、アルバイトなどが起こした事故でもリーダーが支払うという制度のようで、これは引っ越し作業員全員に事前説明し、同意を得た上での請求とのことです。

引越事故があった場合は3万円を上限に従業員に負担させるもののようですが、今回の投稿者の場合は4月の退職に伴い、いままでの分を一括で請求された結果、今回のように給料がマイナスになり、支払いをしなければならなくなった模様。

ちなみに、給料が極端に少ないのは3月後半から無断欠勤していたことが影響しているとのこと。

アートコーポレーションは「同意のもとでやっているので問題ない」とのことで返金をすることは考えていないという。制度については「「制度自体は労働基準法的には問題ないと思っているが、運用方法の変更は検討したい」という考えのようです。

他にも無断天引きが…

上記の投稿以外でも、アート引越センターは給料から無断で引越事故賠償金を差し引いていることがわかっています。

こちらはアート引越センター横浜都筑支店の元社員2人と元アルバイト1人が提訴したもの(先ほどのツイートの投稿者は名前や住まいなどは明らかにされていないので定かではありませんが、このメンバーとはまた別だと思われます)。

こちらの件に関しては、同意がないまま給料から「引っ越し事故積立金」として勝手に天引きしていたとのことです。

未払い残業代もあり、上記の無断で天引きされた引越事故賠償金、天引き同意のない組合費の返還など、合計で約376万円の支払いを求めて横浜地裁に提訴しています。

それぞれ、まだ決着がついて今後どのような判決が下されるか気になるところなので、結果がわかり次第追加で記事を書きたいと思います。

引っ越し業者選びで注意したいこと

全国展開する大手引っ越し業者の不祥事やトラブルを最近よく耳にするようになってきたので引っ越し業者選びもしっかりとしたいものです。

当サイトに寄せられている上記3社の口コミを見ても、必ずしもいい対応をしてくれているとは限らないようです。

実際に現場に来る作業員が絶対にトラブルを起こさないとは断言できませんが、少なくとも事前のやり取りでトラブルが発生する確率を下げるのは可能です。

1.営業マンとの事前確認をしっかりと行う
引っ越しのトラブルとして挙げられるものとして、営業マンと作業員の連携が取れていないというものがあります。

同じ会社なんだからしっかりと連携をしてほしいものですが、営業は一件でも多くの仕事を取るのが仕事で、あとは現場である作業員の仕事という感じで他社に仕事を取られないようにというところばかりに熱を入れているケースも少なくありません。

例えば、明らかに荷物が多いのに2トントラックに積めると言っていたのに、いざ当日になったら「こんなに荷物があるなんて聞いてない!」となったり、荷物が少ないと思っていたから作業員が一人しか来なかった、などです。

自分はしっかりと営業マンと話をつけたのに、当日になって対応できないなどと作業員とトラブルになることもあるので、本当にその見積もり内容で問題なく対応ができるかはしっかりと確認しましょう。

2.引っ越しに関する情報は隠さない
上記と関連することですが、引っ越しは交渉ひとつで値引きが可能です。

ただ、値引きばかりに意識が行ってしまうと先ほど書いたようなトラブルが起こる可能性も出てきます。

例えば、運ぶ荷物の一部は引っ越し先に持っていかないと見積もり時に言って、当日になってやっぱり持っていくとか、エレベーターがない(階段しかない)のを伝えなかったり、といったことです。

これらを隠せば作業員の数が減ったり、トラックが1サイズ小さくなったりすることがあるので、見積もり上の金額は落とせるかもしれません。

しかし、当日になって発覚した場合、追加料金の請求がされることになります。それならまだマシで、最悪そもそも見積もりに含まれていない分は対応してもらえないなんてことになりかねません。

これは当然クレームの対象ではなく自分自身の責任になるので、そうならないように必要な情報はしっかりと伝えるようにしましょう。

3.複数の業者をしっかりと比較する
これは引っ越しにおいて基本中の基本。

一番安い引っ越し業者を探すといった点でもそうですが、そもそも当日しっかり対応してくれそうか、無茶な見積もりは出してきていないか、といったことは複数の業者を見てみて初めてわかることです。

知名度があるから、という理由で冒頭に挙げた大手からしか見積もりを取らないとそういった比較すらできませんし、そもそも他社と比較していないことがわかればなにも知らない顧客だと思われて足元を見られる可能性もあります。

そうならないように、しっかりとした交渉の仕方を学んでから見積もりは取るようにしましょう。

 

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