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ガイアの夜明けでも特集!アリさんマークの引越社はブラック企業?「懲戒処分・シュレッダー係」裁判を追う

[公開日]2016/12/26 [最終更新日]2019/12/23 ,


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西丸優子「赤井さーん、どうしてそんなに大きくなっちゃったんですか?」
赤井英和「なんでやろなぁ?」
西丸優子「真面目にやってきたからよ!ねっ!」

一度聞いたら頭に残るこのやり取り。

そう。引っ越し業者としても知名度が高いアリさんマークの引越社のCMです。

その「真面目にやってきた」同社がさらに有名になる事件が起こりました。

不当異動、そして懲戒解雇処分

2015年9月30日(水)。アリさんマークの引越社が世間を賑わせた。

営業職で働いていた男性社員(34)が同社を提訴し、東京地裁で第1回口頭弁論を行ったのだ。

今回の経緯を大まかに話すと、男性社員が労働組合に加入したことをきっかけに会社側から異動を命じられ、7月31日に不当異動を不服として地位確認訴訟を起こし、それが引き金となって8月11日には一方的に懲戒解雇された、ということです。

各メディアが報じている情報をもとに、経緯を追いかけてみた。

まさに「あり地獄」な社風

アリさんマークの引越社とはよく言ったもので、その実態を探ってみると、まさにアリ地獄のような会社ということが今回の件で明るみになりました。

月393時間だったこともある長時間労働

今回、訴訟を起こした男性社員によれば、月393時間も働かされたことがあるということです。

1ヵ月の営業日は大体20日なので、1日の労働時間は19.65時間ということに。
労働基準法で定められた1日の労働時間は8時間なので、随分と超過しています。
土日関係なく働かされたとして、1ヵ月30日だとしても、13.1時間。
どちらにしても合わない。

いやいや、残業なんて当たり前でしょ! というあなたは社会に毒されているかも・・・?

給与から天引きシステム

仕事中に荷物の破損をしたり、車両事故を起こした場合、弁償代を給与から天引きするという驚きのシステムがあることが判明。

労働者が労働を遂行する過程で通常発生することが予測される過失を起こした場合は、使用者(つまり会社)が損害賠償を求めるのは難しいようです。

男性社員は長時間労働の末、車両事故を起こして48万円の支払いを命じられ、男性社員は給与から毎月1万円が天引きされるようになったとのこと。

男性社員に対する扱い

長時間労働や車両事故などを起こした際の、給与からの天引きなどの「あり地獄」は先ほど書きましたが、今回の件が明るみになるまでの大まかな流れを追ってみます。

まずは男性社員の波乱万丈なサラリーマンライフから。

  • 2011年1月、「引越社」のグループ会社である「引越社関東」に入社。
  • セールスドライバーなどを経て営業職に。長時間労働にも関わらず、残業代は支払われず。
  • 2015年1月。営業者を運転中に車両事故を起こし、会社から48万円の弁済金を求められ、毎月1万円を給与から天引きされるように。
  • 3月。個人加盟の労働組合「プレカリアートユニオン」に加入。未払い賃金や弁償金の返還などを求めて団体交渉を申し入れる。
  • 5月。本社の「アポイント部」に配置転換。
  • 6月。「遅刻した」という理由で、一日中立ちっぱなしの「シュレッダー係」への異動を命じられる。
  • 7月下旬。男性社員が命令を無効とする地位確認訴訟を起こす。
  • 8月中旬。「会社の名誉を害して、信用を傷付け、莫大な損害を与えた」として、一方的に懲戒解雇される。その際、80人くらいの従業員がいる前で、懲戒解雇の通知書を読み上げられる。
  • 男性側が仮処分の申立てや未払い賃金の請求訴訟を次々と起こすと、会社側は9月下旬に懲戒解雇を撤回。男性社員の復職が決まった。
  • 10月1日。男性社員復職。しかし、復職する業務は「シュレッダー係」のまま。

一日中立ちっぱなしの「シュレッダー係」って!

悪さをした小学生を廊下に立たせるのと変わらない!(そんなことしたらモンスターペアレントやPTAが抗議活動をする世の中なのでしょうが)

また、男性社員の氏名と顔写真入りで、「要掲示」と書かれた紙が「引越社」グループ全店に貼り出され、社内報にも掲載されたとか。
紙には「罪状」と書かれ、男性社員を懲戒解雇する理由が書かれています。

実際に貼り出された紙には、「「懲戒解雇」になった場合、再就職先があると思いますか?家族を誰が養うのですか? 「一生を棒にふることになりますよ。」」という一文が。
完全に脅迫文。
大手企業とは思えぬ、ヤ○ザまがいの文章です。

今回のニュースが発表されると、サイトにアクセスが集中したためか、一時的にサイトが表示されない状態に・・・
引越し大全

会社側は反論

男性社員の主張や待遇を考えると、明らかに会社側に問題がありそうですが、会社側にも言い分がある。

会社側の主張は下記の通り。

男性は労働組合への加入が営業職からシュレッダー係への不当異動につながったと主張するが、会社側は「お客さんがいる営業職なのに8カ月で7回も遅刻。交通事故を起こし、人身事故だったがおわびにも行かなかった」と反論。
それらが理由で「彼が勤務可能な7支店長全員が受け入れを拒否したため本部に戻さざるを得なかった」と述べた。
引用元:日刊スポーツ 引越社、社員提訴に反論 処分男性は勤務態度に問題

確かに、先ほどの懲戒解雇処分の「罪状」においても、「短期間において遅刻が複数回あった」とある。
他のところは分かりませんが、確かにこれについては反論通り。

とは言え、月393時間労働のことを考えると、遅刻の要因を会社側が作り出している感も否めません。
社会人としての自覚が足りないというステレオタイプなことを言われたら、まあそうなんだろう、としか言えませんが。

ただ、男性社員と会社側の問題だけだったら、よくあるブラック企業の実態が明らかになった程度で済んだのでしょうが・・・

その後、男性が加入する労働組合「プレカリアートユニオン」とのやり取りがまずかったですね。

Youtubeでその実態が明らかに

男性社員が加入する労働組合「プレカリアートユニオン」の街宣車が、引越社関東の前で大音量で主張を繰り返していると、同社幹部が「労働基準監督署で残業代は払っていると認められていながら『残業代が未払い』と叫び続けている。これは脅迫と一緒」と抗議した。

そんなやり取りがされる中、ビデオを撮る組合員が引越社関東の副社長の足を踏んだということで、事件が勃発。

「お前、何踏んでんねん、オイ!」と副社長が吠え、その後、派遣ユニオンの書記長が「もうちょっと丁寧なお話をした方がいいよ」といましめると、副社長はさらに逆上。

「何を抜かしとるんや、コラァ!」「誰に言うてんねん」など、副社長とは思えない言葉で恫喝した。

その一部始終を見ることができる動画は、プレカリアートユニオン側がYoutubeに投稿し100万回以上再生されている(現在は削除されています)。

今回の一件で、ここには引っ越しをお願いしたくない、という利用者が増えそうです。

ぶっちゃけ、引っ越しをお願いしたくない・・・

今回の一件を聞いて、アリさんマークの引越社で引っ越しをお願いしたくないという方が一気に増えそうです。

依頼したくないのであれば他社に直接連絡をして見積もりを依頼すればいいのですが、当サイトでも紹介しているように、引っ越し料金を安くしたい場合、複数の会社で見積もりを取って比較するのが一番です。

そのため、一括見積もりサービスの利用がオススメなのですが、それだと引っ越しの条件に該当する複数の引っ越し業者に見積もり依頼がいくことになります。
もちろん、アリさんマークの引越社も対象になる可能性があります。

それは避けたい・・・という方は、LIFULL引越しがオススメです。

LIFULL引越しは一括見積もりサービスなのは他と変わらないのですが、引っ越し見積もりをお願いする業者を自分で選択することができます。

そのため、依頼をしたくない場合はその業者からチェックを外せば見積もり対象となりません。
引越し大全

引っ越しを依頼したい引っ越し業者のみに一括見積もりをしたい場合は、LIFULL引越しを利用することをオススメします。

 

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