引っ越し業者やネット回線、自分で探すのと不動産業者の紹介ではどちらがお得か
[公開日]2017/03/22 [最終更新日]2017/09/25 引っ越し準備,見積もり,物件探し,引っ越し業者
不動産業者のカウンターに引っ越し業者やネット回線のパンフレットが置かれているのをよく見かけます。
「一般申し込みより割引」とか「手続き簡単」などのうたい文句で、営業マンからすすめられることもあります。
部屋探しのことに気を取られて引っ越しの手配をしていなかった、ネット回線のことは頭になかったなど、時間に余裕がなかったり面倒な場合には飛びつきたくなるでしょうが、そこは我慢が必要です。
まぁいいかと安易に決めてしまうと、意外と大きな損をしてしまうことがあります。
不動産業者の紹介によるメリットとデメリット、自分で探す場合の方法などを理解したうえで、しっかりと考えて賢い選択をしていきましょう。
不動産業者から引っ越し業者を紹介された場合
引っ越し業者を探し始めると、大手から名前を聞いたこともない小さな会社までたくさんあることに気付きます。
その中には料金が最安値と最高値で2倍以上開いていたり、作業内容も自分で行うものからすべてお任せなどさまざまあります。
いろいろ比較しながら選定していくのは面倒なことです。
そこで、紹介された引っ越し業者を使えばその手間が省けます。
また、その業者が地元の信頼できるところであれば、親切丁寧に仕事をしてくれることもあります。
ただこれは口コミなどの評判を調べる必要があるので、すべてを不動産業者任せにしないようにしましょう。
一般的には自分で探すよりも料金は高くなります。
その理由として、不動産業者は引っ越し業者から紹介料をもらっているのですが、その分が上乗せされているからです。
これは、仲介手数料だけでなく、より多くの収入を得ようとする不動産業者と、あまり広告費をかけずにより多くのお客さんを確保したい引っ越し業者の利害が一致しているからです。
実際に不動産業者には、複数の引っ越し業者が自社のパンフレットを置いて紹介してほしいと売り込みに来ます。
それらの中から、不動産業者は紹介料のよいところを優先してすすめていきます。
引っ越し業者は、紹介料を支払うことになるので、元の料金にそれを上乗せして提示することになります。
実際は3万円程度でできるものが、紹介料込みで5万円という場合もあるということです。
また、仕事が少ない業者は、遊んでいるよりは従業員とトラックを稼働させたほうがよいと考えて安い金額でも引き受けるため、引っ越し業界に料金相場はないと言ってもいいでしょう。
そのため、たとえ特別価格を売り文句にしていても、実際は元の金額がつり上っているだけで安く感じてしまうことが多いといえます。
ほかには見積もりにも注意しなければなりません。
時間的な余裕がなかったり、紹介されたところを信用して他の業者に見積もりを取っていなかったら、最初の概算見積もりと自宅に呼んだ際の見積もり価格が違い、料金が大幅にアップしてしまってもそこに頼まざるを得なくなってしまいます。
自分で引っ越し業者を探すにはどうすればいいのか
この場合は、一度に数多くの見積もり比較ができるので、一括見積もりサイトを利用しましょう。
しかし、多くの業者に自分の連絡先を知られてしまうことになるので気をつけましょう。
サイトを利用したあとで、業者からメールや電話が殺到することもあります。
サイトによっては連絡先を入力しなくても利用できるところがあるので、慎重に選んで使いましょう。
料金やサービスからある程度絞り込んだら、次は口コミのチェックです。
対応の悪いところであれば、大切な家財の運搬も安心して任せられませんし、何よりも新生活が気持ちよくスタートできません。
業者によっては運び方の要領や手際などにも大きな差があるので、評判をチェックすることは重要です。
そして、何社かは自宅に呼んで見積もりをとり、その中で比較して決めるようにしましょう。
不動産業者からインターネット契約を紹介された場合
インターネット回線も数多くの事業者があります。
詳しい方を除けば、自分で調べようと思っても専門的な言葉が多くよく分からないという方も多いでしょう。
回線の速さや料金などあまり気にしない場合であれば、選定の手間が省けるためメリットといえるでしょう。
インターネット回線には様々な種類や方式があります。
光ケーブルだけでも、料金が違えば、通信速度やサービス提供エリア、特典サービスもそれぞれです。
不動産業者に紹介されるところで簡単に決めてしまうということは、自分の使い方にあった回線を選べないことになります。
また、引っ越し業者と同様で、結果的に高くなってしまうケースが多いのが実情です。
ここでも不動産業者は代理店から紹介料をもらっていますが、ネット回線の場合は基本的な契約の部分が共通なので、特典としてのキャッシュバックなどに差が出てきます。
キャッシュバックが利用できない、あるいは利用するためにはオプションにたくさん入らなければならないなどのケースが考えられます。
ほかにも最初の3か月無料など、本来受けられたはずのさまざまな特典が無くなり、結果的に損をすることもあるでしょう。
自分でインターネット回線を契約するにはどうすればいいのか
初めて一人暮らしをするなど、最初から新規契約する場合は別ですが、それ以外の場合でも新規キャンペーンのキャッシュバックのほうが大きいので、今の住まいの回線を解約して、新居で新規契約したほうがお得になるケースが多いです。
ただし、解約の違約金や工事費の未納分の精算が発生する場合があるので、それらを計算したうえで検討しましょう。
ネット回線については一括見積もりできるサイトはあまり見かけません。
しかし、サービス提供事業者は誰が選んでも3社程度に絞られるので、そこまで比較検討する時間はかからないはずです。
そのため、それぞれの特典やサービス内容を比較検討したうえで、新規契約か継続するかどちらがお得なのかを慎重に考えて申し込むようにしましょう。
まとめ
結論として、引っ越し業者とインターネット回線については、不動産業者で紹介されたところを使うことはデメリットの方が多いといえます。
不動産業者が紹介料として受け取る分が、どちらも利用者の支払う料金に上乗せされている仕組みだからです。
したがって、各社の料金やサービス内容の違いをしっかり把握しておくことが重要です。
時間に余裕を持って、部屋探しと同時並行で下調べしておきましょう。
そのうえで、不動産業者からの紹介があれば、それらと比較してお得な方を使えばよいのです。
新生活を気持ちよくスタートするためにも、時間がないからといって準備不足になることなく、不動産業者にただすすめられて契約することがないようにしましょう。