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引っ越し時の挨拶はするべき?その実態とマナーについて紹介します!

[公開日]2018/06/26 [最終更新日]2018/10/26 


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昔は引っ越しをすれば当たり前のように近所へ挨拶回りをしていました。

新しい人がくると、どんな家族構成か、どんな職業だろうかと関心を持ったものです。

挨拶をきっかけに立ち話をするようになり、しだいに近所付き合いも深まっていきました。

今では、特にマンションやアパートに住んでいると、「最近引っ越してきた人の顔がわからない」と感じている方が多いでしょう。

近所との人間関係の希薄化が進んだことで、挨拶は必要ないと考えたり、また、怖い人かもしれないので、挨拶に行くことを避けたほうが良いという考えもあります。

ここでは、実際に引っ越し時の挨拶はどのくらいされているのか、しておくべきなのか、そしてそのマナーについて解説します。

引っ越し時の挨拶の実態

LIFULL HOME’Sが2016年に行ったインターネット調査によると、挨拶をした人は全体の64%で、しなかった人が36%という結果が出ています。

挨拶をしなかった理由は、「時間やタイミングがなかった」が約3割を占め、特に20代の若い世代に多い回答でした。

その次が「余計な人間関係を作りたくない」で、約2割の人が回答しています。

家族を持つ世代でもこの回答がされており、近所付き合いを面倒と感じるなど、考えが変わってきていることがうかがえます。

また、2014年に(株)引越し侍が行った調査でも、挨拶をした人が約2/3、しなかった人が約1/3と、全体では同じような結果が出ていますが、これを家族と単身者にわけると大きな差が出ました。

家族では挨拶をした人が82%、していない人が16%で、ほとんどの人が挨拶をしているのです。

一方、単身者では挨拶をした人が43%と大きく減少し、逆にしていない人が54%と過半を占めるという結果です。

家族の場合は、同じくらいの子供がいる家とは付き合いが必要であること、また、子供が騒ぐなど近所に迷惑をかける場合もあるため、ほとんどの人が挨拶をしていると推測されます。

単身者の場合は、近所付き合いの必要性を感じないため、またどんな人かわからない不安もあるため、挨拶をしないケースが多いと思われます。

1.挨拶はしておくべき?家族の場合

8割を超える大多数の人が挨拶をしている状況を考えると、近所から悪い印象を持たれないよう挨拶をしておく方が良いといえます。

特に学齢期の子供がいる家族は、友達の親とのお付き合い、学校のPTA活動などへの参加の場面が必ずあり、挨拶をしておけばスムーズに参加できることになります。

自治会活動やマンションの管理組合での役員の活動も、顔を知っていると入りやすくなります。

また、騒音などのトラブルはいつ起こるかわかりませんが、顔も知らない間柄だとエスカレートしやすいものです。

そして、地震や台風などの災害時に、情報や物資を確保するためにも、自治会への参加や近所との助け合いが必要になってきます。

2.挨拶はしておくべき?単身者の場合

家族と比べて単身者は日常的な接点での近所付き合いが少ないといえます。

その理由について国土交通省の調査では、「昼間は地域に居ないことによるかかわりの薄さ」、「近所づきあいのきっかけとなる子供がいないこと」などが指摘されています。

このため、引っ越し時の挨拶については、家族より必要性は低いものの、災害や事故などいざという時のためには挨拶をしておいたほうがベターです。

また、近所の人の顔を知らないと、マンションやアパート内ですれ違った人が不審者かどうかの見極めがつかず、防犯上の問題があります。

挨拶をしておくことで、すれ違ったときに会釈ができる程度のお付き合いになるといいでしょう。

3.挨拶はしておくべき?女性の一人暮らしの場合

防犯の観点から、一人暮らしであることが周囲にわかるのは危険が増すことになるため、引っ越し時の挨拶は基本的に控えたほうがよいでしょう。

大家さんや管理人さんにはきちんと挨拶しておき、いざという時に頼れるようにしておきます。

しばらく住んで隣が同性の方など大丈夫であれば、そのとき挨拶をしてもよいでしょう。

女性専用マンションの場合はその点は安心ですので、引っ越し時に挨拶をするようにします。

挨拶のマナー!挨拶回りの範囲

1.マンション・アパート

上下左右に挨拶をするのが一般的です。そして忘れてはいけないのが管理人です。

隣の部屋は日常的に顔を合わせる機会があり、また何か困ったときにお願いする場面も考えられます。

上の階に対しては言葉には出さなくとも、「下に引っ越してきたので騒音など気を付けてください」という意味合いがあります。

下の階には逆に、騒音で迷惑をかけることもありますがよろしくお願いします、といった挨拶をします。

トラブル防止の点からも最初にきちんと挨拶をし、良好な関係を保つようにしましょう。

管理人には引っ越しの到着時に、入り口付近にトラックが止まることや、エレベーターを使用することについて伝えておきます。

2.一戸建て

「向こう三軒両隣」とよくいわれますが、これは道路の向かい側の三軒と自分の家側の両隣という意味です。

自治会活動やゴミ出しなど日常的な付き合いがあるご近所さんになるため、きちんと挨拶をしておきます。

裏側にも家がある場合には、騒音などの迷惑をかけることもあるので、挨拶回りの範囲に加えましょう。

挨拶のマナー!タイミング

引っ越し当日は荷物の搬入や配置であわただしく過ぎていき、挨拶しようとしても夜になってしまいます。

そこで、引っ越しから3日以内を目安に、少し落ち着いた段階で挨拶回りを行いましょう。当日に近所の人に会った場合は、「また後日ご挨拶に伺います」と声をかけましょう。

時間帯は、食事時は避け昼間のうちに伺います。もし、不在の場合もなるべく夜間は避け、休日の午後に再度訪ねてみましょう。

何度か訪問しても留守の場合には、挨拶の品物に「こんど引っ越してきた○○ですが、挨拶に伺いました」などのメモを添えて、ポストに入れておく方法もあります。

挨拶のマナー!品物

1.ギフトの金額相場

挨拶に渡す品物は高額なものである必要はなく、金額は500~1,000円程度と考えましょう。

最初に良い印象を持ってもらいたい気持ちがあっても、あまり高いものを準備しても、初対面の人からは受け取りにくいものです。

2.喜ばれるギフト

  • お菓子…焼き菓子などの日持ちするもの
  • 日用品…ラップや高級ティッシュなどどんな家庭でも使うもの
  • 食べ物…お茶やコーヒー豆の他、真空パックのご飯など傷みにくいもの
  • ゴミ袋…自治体の決まりに合ったもの
  • 図書券、ギフトカード…かさばらず誰でも使えるもの

新居以外の挨拶

1.旧居での挨拶

お隣さんへは挨拶をし、新居の電話番号などの連絡先を知らせておきます。

郵便は1年間の転送サービスがありますが、メール便で送られてくる物はポストに置きっぱなしになる可能性があります。

そんな時にお隣さんから教えてもらえるよう、旧居での挨拶にも新居と同程度の金額のギフトを送ります。

お返しの気遣いの必要なく、お世話になった感謝の気持ちを表すものを贈りましょう。

2.新居の大家さん他

大家さんが近くに住んでいる場合には挨拶に行っておくのがいいでしょう。引っ越しが終わったことを伝え、もし部屋の不具合などがあれば合わせてお願いしましょう。

自治会活動が盛んな地域では自治会長への挨拶をしたほうが良い場合があります。必要かどうか事前に大家さんや不動産業者に聞いておくようにします。

いずれの場合もちょっとした手土産を持っていくと最初の印象が良くなります。

まとめ

引っ越しとは単に住む場所を変えるだけではなく、新しい地域コミュニティに参加することも意味します。

そこでは、新しい役割が期待されている場合があることを意識しなければいけません。

例えば災害時では、安否確認、情報伝達や避難所の運営に必要な所在の確認、被災住居の空き巣予防のための自治会による見回りなどの活動があります。

平成7年に起きた阪神・淡路談震災では、倒壊家屋から近所の住民によって助け出された人が多数いました。

直接的な救助活動に加わることまでは求められませんが、近隣住民のつながりは非常時こそ大きな威力を発揮するといえます。

地震や自然災害以外にも、事件事故に巻き込まれる可能性は誰にでもあるのです。

隣に誰が住んでいるのかわからない状況では、手を貸してもらうことも、差し伸べてやることもできません。

引っ越し後の挨拶回りを新しい生活のスタートとし、困ったときには「おたがいさま」の行動ができるよう、最低限の近所付き合いはしていきましょう。


 

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